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マルニ木工 職人 末広氏インタビュー | JAPAN TWO

マルニ木工 職人 末広氏インタビュー

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JAPANTWO(JP2):どうやってHIROSHIMAのプログラム(木材を機械で加工するためのプログラム)を作ったのですか?

末広氏:HIROSHIMAのプログラムを作るのは非常に大変で、かなり時間がかかりました。というのも、HIROSHIMAは丸みを持たせるデザインの箇所が多いのですが、その部分のプログラムを作るのが難しかったからです。そういったところを何度もやり直して、細かい部分まで含めると50回以上も改良し続けました。

JP2:普通のイスと比べるとどれくらい工数としてはかかるのですか?

末広氏:そのイスにもよりますね。一週間ほどでできるものもありますし、複雑なものになると一か月かかってしまうものもあります。HIROSHIMAはその中でもトップクラスに入る複雑さでした。

JP2:最初にHIROSHIMAのプログラムの制作を依頼された時はどのように感じましたか?

末広氏:冗談でしょうと思いました。どういう風に加工すればよいのか、その構想が思い浮かべられなかったです。手探りの状態で試行錯誤して、試してみては失敗し、また試してみて。その繰り返しでした。ですから初めの頃は、HIROSHIMAのプログラミング全てにおいて挑戦というかんじでしたね。

JP2:プログラミングはグループ編成で行っているのですか?

末広氏:いえ、1人で作っています。最初に新製品としてHIROSHIMAが出来た時に下の工場に降りて行って、どんな形状になったかを見たり実際に作業している人たちに聞いたりして情報を集めました。そういうものを持ち帰って、また1人でプログラムとにらめっこをしていました。
そうしてできた物をこれでどう?と持って行っては、こうじゃなくてこうして欲しいなんて言われて、またそれを持ち帰る。要望に応えられるようなプログラムを作るためにひたすらそんなことを繰り返していました。あとは生産性を上げるための改善も同時にしていました。最初は職人が手作業でHIROSHIMAを作りましたが、1脚作るのに1週間かかっていました。そんなに時間をかけていたら、製品として売っていくことはできないので、時間を短縮できるように考えながらプログラムを作りました。今は5軸制御のNC(数値制御)加工機(木材を削り出す機械)で加工してだいたい15、6分でイスのアームから背凭れの部分を加工できるようになりました。
世の中に製品として出していく以上、ある程度の時間で加工できるようにしなければならない。ただ単に形が作り出せるプログラムを作ればいいというわけではなくて、時間も短縮させなければならなかったので、そういうところも苦労しました。
理想としていた形の製品を作るということと、時間を短縮し作業・生産の効率を上げるということ。この2つを目標に作業をしていました。

JP2:末広さんのようにプログラムを作る方がいないと作り出せない家具もあったりすると思うのですが、プログラミングに対する末広さんの想いを教えて下さい。

末広氏:僕らはデザイナーさんからいろんなデザインをもらってそれを形にしている。それに対して、デザイナーさんからイメージしていた形になっていると褒められた時に喜び、そして達成感を感じます。また、現場の職人たちからこれはいいね、とかうまいこと形になったよ、という声を聞くこともうれしいです。自分のプログラムが役に立っているんだなと実感できるので。本当はお客様からそういった言葉を貰えるのが良いのでしょうが、私は直接お客様と関わる機会がないポジションにいるので、そういう作り手側の反応を見れた時に喜びを感じます。
とは言いつつも、プログラミングをしている時はやはりお客様のことを意識しています。細かいところにもこだわって作っているので、それを気づいてもらえるかはわかりませんが、最終的に喜んでもらえるものを作りたいなという気持ちは常に持っています。 間接的ではありますが、自分がプログラミングしたものが形になりお客様の元に届いて、使いやすいと気に入って下さっているといったことを聞けた時は頑張ってよかったなと感じます。特に苦労してプログラミングした箇所を、ここが気持ちいいなんて言ってもらえると、そうでしょう!なんて思ってしまいます。そこは本当に苦労したんですよ、と直接お伝えしたいですね。

JP2:すでに世界からマルニ木工は良いモノを作る会社だと見られていますが、その期待を更に超えていきたいと考えていますか?

末広氏:そうですね。そう思われているのであれば更に上をいきたいなと思います。HIROSHIMAを販売してから、さらにこんなものも作れるんじゃないかと言われることが多くなりました。そういった期待に応えられるように頑張っていきたいです。

JP2:末広さんはもともとプログラミングの知識を持たれていて今のお仕事をなさっているのですか?

末広氏:いえ、もともと私は布を張る工程のところで仕事をしていました。そこから今のプログラミングの仕事を担当することになり、先輩から少しずつプログラミングについて教えてもらいましたが、その後からは独学で学んでいきました。

JP2:マルニ木工をまだ知らない人たちにマルニ木工をアピールするとしたらどんな部分をなさいますか?

末広氏:私は技術屋みたいな仕事をしているので、たぶんこんな加工の仕方をしている木工会社は他ではないと思うんですね。マルニ木工は木材を削り出す加工が得意な会社なので、そういった技術力を見て頂きたいです。最近はソフトも普及して、形だけならある程度作れるようになっています。ただ、それを使うと今度は加工に時間がかかってしまうので量産するとなると難しい。そのためソフトに頼らず1から作っています。作業をする職人たちのことも考えながらどう削り出すのが良いのか、どう機械を動かせば良いのか、試行錯誤してプログラムを作っているので、ソフトではできないものをマルニは作り出せているのかなと思います。

JP2:マルニ木工の家具のプログラミングを作る上で何が1番難しいですか?

末広氏:プログラムをつくる製品にもよりますが、デザイナーさんがある程度加工の工程を分かった上で家具のデザインをした場合、プログラムは作り易かったりしますが、そうではない製品はとても苦労します。作り易い製品がよい製品とも限らないので、難しいですね。

JP2:今まで末広さんが作ったものの中で一番良かったと感じる作品はありますか?

末広氏:良かったというか、一番プログラムを作るのに苦労したのがHIROSHIMAです。これを作ったことによって色々なことが勉強になりました。これから作っていく新しい製品も、HIROSHIMAを基にしていくので、これができる前とできた後ではプログラムの技術面なども大きく変わっていくと思いますね。HIROSHIMAはデザインがシンプルな分、ごまかしが効かないので非常に大変でした。ただその分とことん向き合いこだわって作り上げたので、今後の家具作りにこの経験は大きく生かしていけると期待しています。

株式会社マルニ木工

Websitehttp://www.maruni.com/jp/

 

 

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