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かばん職人 高野勤氏 インタビュー | JAPAN TWO
YOSHIDA & CO., LTD.

かばん職人 高野勤氏 インタビュー

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買ってもらう人の気持ちになりかばんを作る

JAPANTWO(JP2):かばん作りへの思いをお聞かせください。

高野勤氏(高野):買ってもらう人の気持ちになりかばんを作ることですね。それが一番だと思っています。それは吉田カバンの製品だけではなくて、どんなかばんでもそうです。最後にお客様に買ってもらい「このかばんいいな」って思ってもらえるかばんを作る、それが職人の思いです。逆に、お客様が「なにこのかばん」って思ってしまうようなかばんはダメです。また、魂が入ってないとかばんは良く見えないのです。機械的に作っても駄目です。かばんには一つ一つ顔があるんですよ。自分で作ったかばんは、同じデザインのものでも遠目で見て分かるんです。他人が作ったかばんと、自分が作ったかばんとではなんとなく違いがわかります。これは作ったかばんが良い悪いということではなくてですよ。職人には作ったかばんの顔が不思議と分かるんです。

JAPANTWO(JP2): 実際にかばんを作られている際は、どのような気持ちでしょうか?

高野: 「次の工程を行なう人のために」という気持ちですね。これが1番です。かばん作りでは1本ずつ作るということはあまりしません。例えば100本作るのなら、1つの工程を100本分終えてから次の工程に移ることが多いです。次の工程の人が、やりやすくするために段取りをしてあげる、自分がやっている工程が終ればそれでよいというわけではないのです。次の人へのために、そして、最後はお客様へ。全てが繋がっています。糸切りでも縫製でも同じことです。どんな仕事でも、次の人がやりやすい仕事をするというのが基本だと思っています。

JP2:そういう細かい心配りというのは日本の工場だからでしょうか?

高野:そういうわけじゃありません。うちだからですよ。自分ひとりでやっているわけじゃない、皆で一つのかばんを作っています。我々は職人集団ではないんです。言ってしまうと素人集団でもあります。うちの場合は「小さな工房」ではなくて「小さな工場」なので、プロフェッショナルでは成り立たないです。なぜかというと、プロが集まってしまうと自分のカラーや思いが強くなってしまうんです。私は何色にも染まっていないのが良いと思っています。一つのカラーに染まってしまうと、プロであるのかもしれないけどオールマイティーに作れなくなってしまうこともあるんです。ここにいるのは「染まっていないオールマイティーな集団」なんです。だから、できないところは機械や道具、工夫でしっかりカバーするんです。だからと言って、職人集団に負けるかと言ったら絶対に負けてないですよ!自信はあります。

JP2:そうすると、高野さんから見た吉田製品の特徴とは何でしょうか?

高野:例えば色であったり革使いであったり素材のコンビネーションであったり、糸の配色であったり、独特の感性がありますよね。それは他社とは全然違います。構造面の特徴だと基本「使いやすい」ですね。「お客様目線のかばん」これが特徴だと思います。

JP2:縫製面で思われることはありますか?

高野:丈夫さ、耐久性ですね。吉田さんのかばんは、とても手間隙掛かります。縫い手からすると縫いづらいです。けれど、「ここまでやるの」という部分もあるからこそ丈夫です。それに、同じものでも手間が掛かっているほうが見た目も良く見えます。そういうところが他と違うんでしょうね。

壊れても最後までかばんの面倒をみるのが吉田さん

JP2:では、吉田カバンの製品を作っている際に1番苦労する部分はどこですか?

高野:一針入魂、クオリティー面ですね。他社と比べて圧倒的にクオリティーは高いです。内装であったり内部の補強であったり、目に見えない部分や細かいところにまで神経を使います。だから、あんまり壊れません。それに壊れても最後までかばんの面倒をみるのが吉田さんですからね。売りっ放しじゃないんです。それ故にこれだけお客さんに愛されているんだと思いますよ。売りっ放しという会社も多いですからね。頻繁にセールもやってしまうし。吉田さんは滅多にセールをやらない、ちゃんと筋が通ってるんです。

上松氏(株式会社吉田広報 / 上松): 弊社では修理を承っているのですが、中には発売から5年10年経ったかばんが戻って来ることもあるんですよ。

高野: 修理にくる吉田さんのかばんは、縫製がしっかりしているから、かばん自体に致命傷を負った壊れ方で戻ってこないんですよ。戻ってくるかばんは、そのかばんに愛着があって使い込んで劣化したからという理由が多いんです。長年の使用でファスナーのテープが切れたりとか、ストラップの金具が摩耗したといった内容が大半で、本体が壊れるということはほとんどないです。

U: 経年変化による摩耗や劣化ですね。そこまで使い込めるかばんでもあるという証拠です。ただ、絶対に壊れないということではないんです。でも、もしも同じ不具合が立て続けに起きた場合は職人さんとしっかり話し合い、次に同じことが起きないようにと改善します。うちはお客様に育てられているんです。「吉田の製品は丈夫だ、機能が良い」とお客様の間で広まったが故に「丈夫だと思って買ったのに壊れてしまった。」ということが起きないようにかばん作りをしています。

JP2: 作ったかばんが修理品として戻ってきたときはどのような気持ちですか?

高野: それは2つあります。「ここまで使うの?」という気持ちと「ここまで使ってくれたんだ!」という気持ちです。

U: ありがたい気持ちとびっくりする気持ちの2つですよね。使い込んでくださる方には、そのかばんが「人からのプレゼントだから愛着があるんだ」という方も多いです。

高野: しかし、どんなかばんでも匂いというものは取れないので苦労します。汗もそうだし女の人だと香水とかですね。修理品じゃなくても製作時に臭いがつかないようにと、とても気を使います。工場でタバコも吸わないですし、ご飯も食べません。柔軟剤の匂いも気をつけています。窓を開けてればいいだろうという問題ではありません。とにかく、修理の時だけではなく普段でも、匂いは本当に気をつけています!また、ここでは、如何なる時でも絶対に商品を投げるなんてことはしません。隣の人にホイっとか。私はそれがすごく嫌なんです。

高野& 上松: 床に直置きなんて絶対にしません。机や台に置けない場合は下に紙を敷く、もしくは箱の中に入れるようにしています。

高野: ものを作っている人にとって、自分たちの商品を大切に扱うのは基本ですから。作っているものが違っても、例えば机職人だってそうだと思いますよ。

「ここのかばんを買って良かったな」って思ってもらえるかばんを作ることが1番

JP2: メイドインジャパンへの思いはありますか?

高野: メイドインジャパンへの思いは、「機械」や「道具」ですね。なぜならば、自分にすごい技術があるわけじゃないからです。でも、別に機械に頼りきっているというわけじゃないですよ。良い商品にするためには、良いものは取り入れていきたいと思っています。例えそれが海外の機械でも構わないと思っています。

JP2: ここは海外製品に負けないということや、日本の職人にしかできないということはありますか?

高野: 特にないですね。細かい方針というか作り方というのは「メイドインジャパンだから」というわけではなくて、「しっかりとしたものを作る」という我々の会社の考え方によるものです。こうして作った結果、良いものが出来あがる。メイドインジャパンという思いに固執してかばんを作っているわけではないですね。だから、同じ考えのもとで作られたかばんは、海外製のものでも良いかばんだと思います。今は中国製であろうと良いものはたくさんあります。私はそこのところをちゃんと認めなければいけないと思っています。ただ、日本製と海外製のかばんには口では説明できない一味違う何かがあるとは思っています。

JP2: それは先程いわれていた「他の人が作った同じデザインのものでも見分けがつく」ということと同じことですか?

高野: そうですね。私は、しっかりとしたかばんを作ればそれが必然的に魅力的なものになっていくという考えです。メイドインジャパンの良い所は、見えない所にまで手を掛けることだと思います。「ここは外から見えないから手を抜いちゃおう」という考えがないのが日本製の良い所でしょうね。私はメイドインジャパンへの思いではなく、「ここのかばんを買って良かったな」って思ってもらえるかばんを作ることが1番だと思っています。そして、自分が作ったかばんを街で見かける、これが1番の喜びです。

ファンの方へのメッセージ

JP2: 最後に、海外に居る吉田カバンファンの方、そして、これから吉田カバンのファンになる方へのメッセージをお願いします。

高野: 常に「一針入魂」。一針一針を丁寧にかばんを作っています。これが、吉田カバンの素晴らしい所だと思います。是非、使ってみてください。

 

 

 

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